• yQBLQk11月9日
    返信先: @自分 「おれもそう思っていたんだ!これが一番いけないんだ。こんな愚にもつかない、ちょいとしたくだらないことが、よく計画をぶちこわすものだ! そうだ、この帽子は目に立ち過ぎる、おかしいから目に立つんだ……おれのこのぼろ服には、どうあっても、たといどんな古いせんべいみたいなやつでも、学生帽でなくちゃいけない、こんなお化けじみたものじゃ駄目だ。こんなのは誰もかぶっちゃいないや。十町先からでも目について、覚えられてしまう……第一いけないのは、後になって思い出されると、それこそ立派な証拠だ。今はできるだけ人目に立たぬようにしなくちゃ……小事、小事が大事だ! こういう小事が、往々万事をぶちこわすのだ……」
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  • スレ主(yQBLQk)11月9日
    返信先: @自分 【ChatGPTの考える 小林多喜二 風】

    通りがかりに、いきなり怒鳴り声が飛んだ。
    「やい、このドイツ帽!」
    濁った笑い声がそれに続いた。
    青年はびくりと肩をすくめ、立ちどまった。手が勝手に頭へあがり、くしゃくしゃの帽子を押さえる。指先がふるえていた。
    それは、もうずいぶん昔に誰かがかぶっていたチンメルマン製の丸帽だった。けれど今は見る影もなく、色はにんじん色に焼け、汗じみと穴がいくつも食いこんでいた。つばはもげ、片側だけがくしゃっとつぶれて、まるで貧乏くさい笑いでも浮かべているように、横へ飛び出している。
    だが——青年の胸を突き上げたのは、恥ずかしさではなかった。もっと別のもの。
    驚き。いや、それよりも、心の奥底をなぶるような苛立ちだった。
    「……やっぱりな」
    声が自分でもわからないほど低く、くぐもって出た。