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小説書いったー
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6kKUX32022年7月5日街中で膝をついて熱心に祈っている人がいた。道ゆく人すべてが奇異なものを見る目で見ている。いたたまれない光景だったので、「そんなに心配することはないですよ」と声をかけた。すると、「おお、わが神さま、来てくださったのですね」と言う。「とんでもない、私は神さまなんかじゃありませんよ」と言ったが、聞き入れてくれない。結局、祈り人は私のアパートまで着いてきて、ずいずいと中に入ると、「神さま、わたくしは空腹であります」などと祈る。コンビニ弁当を半分分けてやると、今度は布団で勝手に寝てしまった。こいつはどうやったらいなくなるのだろう。私は神さまに祈った。 -