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表現削ったので不完全燃焼感ある…… -
取材に応じた担当者は夏空を思わせる声をしていた。規約により表情を伺うことはできないが、肉声だけでも仕事に対し前向きな感情を持っていることは感じ取れる。
コンクリート造りの施設を内部へと進んでいく。案内されたのは暗いガラスで仕切られた狭い部屋だった。ドラマで見る取調室の隣室とよく似ている。
パイプ椅子を勧められ腰掛けて待つこと数分……ボロ布のような服を着た囚人と私を案内してくれた担当者がガラスの向こうに現れた。
担当者は手に持った棒――恐らくは鞭を持った手で囚人を追い立てる。囚人は見た目にもわかるほどの狂乱を見せ暴れるが、服を掴まれて絞首台へと引きずられていき、首に縄を掛けられる。重複死刑の5回め。この後囚人は死の寸前で蘇生され、数日後再度死刑に処されるのだ。
繰り返し苦痛を与える処刑人には特殊な耐性が要る。担当者は自分のことを欠陥品と称したが、凶悪犯罪者よりはずっとマトモだろう。