• 誰もが羨む理想の夫婦となった私と貴方。
    ほら見て、沢山の人が私達を「お似合い」と賞賛している。
    当然のことよね。
    あなたの事を、何時だって、何処にいたって一途に愛し、慈しみ、大切に思い続ける私。
    照れ屋さんで素直じゃないけどとっても優しくて、ひた隠しにする心の底では、誰より私を愛する貴方。
    まるで運命のように、私達は導きあって、惹かれあって、出会い、結ばれたの。
    私がひたすら書きあげ、積み上げたこの小説こそがその証。
    私と貴方の出会いから、そしてこれまでを描いた物語。
    でも一旦終わりにしなきゃ。
    貴方の移住先の近くに、私も行かなきゃいけないものね。
    貴方のお隣さんから聞いたわ。
    次は海の近くに住むんですってね。
    警察署が傍にあって、治安も良くって、安心ね。
    私のためを思ってくれたんでしょう?
    私にはわかるのよ、小説家だもの。
    あなたの遠回しな愛情表現一つ読み解けないようじゃ、仕事にならないじゃない?

    やっぱりあなたと私って、とっても似合いの夫婦よね。
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