OK
  • tA093b3月29日
    王様と和平条約をして久しい。勇者は魔王がいなければ存在しないよな。封印の扉から手紙がきた。
返信の受付は終了いたしました。
  • スレ主(tA093b)3月29日
    初代の葬儀がある参列招待だ。光を失った人間界の扉は封印後の私でも容易く開く。
    私が直接対峙したのは勇者だけだが見ず知らずの敵も多数いる責務が魔王の名だ。人間界は魔族の血をひくだけでも恨むものもいるだろう。かつての敵国へ参じるのは身投げに等しい。全ての攻撃を跳ね返すマントを着用した。
    勇者は戦い後に家族を捨てたらしい。自分だけ幸せになるのを罪深いと思ったか。
    二代目は勇者に似ず苦労したらしい。有名な親にまとわりつく人間の柵で生まれる前から知らぬ敵がいる。見かねた王が変化の杖で姿を変えさせ青年まで保護していた。戦乱に多くの家族をさいた責任を悩むのは王族も同じか。
    名前を変え他人として葬儀に参列しえない状況は魔族にも同情の念を誘う。隣で騒ぐのは孫だろうか。
    勇者よ君は何を救ったのだ。誰が為に人生を尽くした君は幸せだったのか。閉じた瞳にもう光はうつらない。横たわる無口な白髪の老人に我がマントを捧げた。
    100年後、私は世界を滅ぼすかもしれない。