• 5K1ZuO3月29日
    「○○、大好きだよ」
    彼が私に笑いかける。
    いかにも理想の恋人というような、綺麗な見た目に優しい声だった。

    違う。
    私の恋人はあんな人じゃなかった。
    …私はパソコンを操作して、彼をゴミ箱に移動した。
    No50、と書かれたファイルを消去する。
    五十人目の私の恋人は失敗作だった。
    次こそは完璧な彼を作ってみせる。
    そう決意して、五十一人目の彼を作り始めた。