• KQuSBB4月13日
    暗い道をわたしは一人歩いている。
    その度、ポトリポトリと地面に雫が落ちる。
    自分の瞳からからその雫が落ちている事に
    今気づいた。
    なぜなんだろう?わたしはなんで泣いているのだろう?
    ポタポタ、ポタポタ。
    悲しいのか、嬉しいのか、わからない。
    勝手に足が動くように
    雫を流しながら歩き続ける。
    流れ続ける雫に小さな疑問が浮かぶ。
    いや、本当にこれは涙なのか?
    右手で頬に触れる。
    ほのかに暖かい。
    右手に目をやると、そこには深紅が
    ベッタリと張り付いていた。
    涙かと思った雫は、血だった…
    わたしはどうして…血を流しているんだ?
    わたしはどうしてこの道を歩いているんだ?
    わたしは…一体誰なんだ?
    わたしは…何処に行こうとしているんだ?
    わたしは…生きているのか?
    わたしは、歩いている道の先が見えなくなるほど血の雫を流していた。
    不安を感じるほどの余裕などない。
    少しずつ意思が希薄になっていく。
    わたしは、そのまま深い深い闇の中に消えていった。