スレ主
祖父は木工が好きで、私に「ピアノを作ってやるからな」といつも言っていた。
私は一度もピアノを欲しがったことはない。
たぶん祖父がイメージする、子供の喜ぶものの概念がピアノだったんだろう。
ガレージを改造して作った作業場で、なんのパーツかわからない木片をずっといじっていた。祖父は小学校しか通ってないし、ピアノの作り方なんてほとんどわかってなかったろうし、ピアノはついぞ出来上がらなかったけれど、祖父はずっと私にピアノを作ってくれようとしていた。
私は今、これを書いていてようやく、祖父のピアノをずっと楽しみに待っていたのだなと気づいた。