• zqbr5Q10月6日
    俺は何度、このドアに手をかけただろう。
    俺の手はまだ、震えている。
    ドアの向こう、それは恐ろしい。
    それでも約束の刻は迫っている。行くしかないのだ。
    決心した。ドアを開ける。
    開けたはずなのに。少ししか開けられなかった。
    ーーー奴だ。
    カメムシだ。
    あともうひと踏ん張り、俺は走り抜けることにした。
    足が動かない。
    俺はまたドアに手をかけたんだ。
    5時の鐘が焦らせている。
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