全国のメリーさんが集うったーです。
ここで今何をしてるか実況して、持ち主を怖がらせちゃおう。
あたしメリーさん。あなたの後ろに来てから今日で5年目よ。気づかないあなたもどうかと思うわ。
あたしメイ・リーさん。よくメリーさんと間違われるの
あたしメリーさん、今あなたの後ろにいるの
なんでHORROR美少女ジェイソン姿なのか?って
13日の金曜日だから特別に用意したに決まってるじゃない
メリーさんメリーさん1人飛ばしてメリーさん
あたしメリーさん
今、この手が真っ赤に燃えてるの
あなたを倒せと轟き叫び始めたわ
覚悟なさい!
ばぁく熱!ゴッドォ、フィンガァァァーッ!……ヒートォ、エンドォッ!
あたしメリーさん
今ベッドの中にいるの
寒すぎて出る気になれないわ
あたしメリーさん 今100均の手芸コーナーにいるわ
あなたの後ろに行くまでに、あと5時間はかかるわね……
目が覚めた。
見知らぬ部屋、懐かしい机と椅子。
どうやらここは学校の教室のようだ。
これから何が起きるのか容易に想像がつくが、それでも言わずにはいられない。
『またロクでもない事になったな』小さく口の中でつぶやく。
教室内にいるのは『私』だけではなかった、さまざまな服装の──おそらくは──女性がそれぞれの机に突っ伏して眠っている。
『…………メリーさん、なんだろうな』
再び声に出さずにつぶやき、机に伏せる。
待つこと数分「うぉ、なんだここ!つか誰だコイツら!?」という"すっとんきょう"な声が響いたのを皮切りに、周りに慌しい気配が増えた。
──やっぱり様子を伺ってたか
『私』も身を起こして周りを見る。
すっとんきょうはすぐにわかった、教室の中央でまだ何やら騒いでいる、日に焼けた背の高い女だ。
タキシードにも似たピシッとしたレザーのスーツを着ている。
教室内にいる子は皆思い思いの服装をしているが、黒を基調としたドレスのようなデザインなのは共通している。
と、突然、教室の前扉が"がらり"と開いた。
男だ、年齢は……わからない、中年だとは思う。
明らかに場の雰囲気にそぐわない──いや、教室である事を考えれば、むしろこれ以上ないくらいに似合ってはいるのかも知れない──安っぽいジャージに身を包んでいる。
ご丁寧な事に右手に竹刀を握り、肩に担いだその姿は、ひと昔前の学園ドラマに出てくる生徒指導の先生を想起させるには充分だった。
男は教室内を舐めるように睥睨しながら、ゆっくりと教壇に登り、口を開いた。
『えー、みなさんにはこれから弑し合いをしてもらいます」
メリー・ロワイヤル
どきなさい!あたしが本当のメリーさんよ!
あたしメリーさん。
寒いわね。暖房を付けて部屋を温めておくわ。
私、メリーさん
あなたの家の前で雪かきをしているわ
あ、お隣さんこんにちは
おらメリーさん
泣く子はいねぇがぁ
私メリーさん。
昼寝したから眠れないわ。
え……一緒に暇つぶししてくれるって?やだ…今からそっちに向かうわ。
私、メリーさん
この求人広告って、本当のことを書いてあるのかしら?
メリーはご機嫌斜めなの
もしもしあたしメリーさん
今あなたの後ろにいるの
……ごめん、本当の用事を忘れたから咄嗟に定型文を言ってしまったわ
本当の用事を思い出したらまた電話するわね
もしもし、あたしメリー
今あなたの家の前にいると思うんだけど
どこから入ればいい?
今年はこんなに積もったのね、雪
雪下ろしは声を掛け合ってやらないと危ないわ
手伝いましょうか?
メリーさんより達する
今、貴君の後方に配している
あたしメリーさん
同窓会が終わったから、このまま50人で向かうわ
私メリーさん
寒くてお布団から出られないの