スレ主
「はい、前はすぐに体じゅうのあちこちが腐って大変だったんですが、こっちに引っ越してからはもうほとんど無いですね」
「それは良かった。やはり緯度が高い所は違いますね」
私はそう返しながら、小鍋の中に計量しておいたグラニュー糖100gを注いだ。
最近、お菓子になってしまう人が増えている。そのまま体が人型にくり抜かれたジンジャークッキーみたいになってしまう人もいれば、彼のように体を構成するすべての組織がお菓子になってしまった人もいる。
亜寒帯の夜はすこぶる寒い。気温がマイナス5度を下回る日すらある。だが体のほとんどが生菓子でできている彼にとってはむしろその気温が好都合で、この辺りに暮らすことを薦めたのも私だ。