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冬虫夏草も読み終えた。
家守綺譚で同居犬となったゴローを探す旅に出た綿貫。相変わらず不思議を不思議なまま不思議として受け入れながらゴローを探しついでにイワナの夫婦が営む宿を探したり、沢山の不思議に綿貫と共に好奇心が刺激される。
やがて訪れる時代の流れや移り変わりを示唆しつつも、綿貫の周囲に流れる緩やかな時間の経過が静かで優しい。 -
庭つき池つき電燈つき二階屋で四季折々の自然を愉しみ、時折訪れる亡友や小鬼や河童等々と触れ合う…不思議な事が起こっているのにそれを超然と受け入れているかのような主人公・綿貫こそ一番の不思議かもしれない。
綿貫へのサルスベリの懸想が可愛い。穏やかでいて懐かしい、そして不思議が詰まったとても良い本に出会えた。
明日からは続編の冬虫夏草を読もう。