• syEFJ.7月6日
    久々に訪ねた老舗洋食店の店主がSNS疲れを起こしていた。真面目な人であるため、次々台頭する各種SNSにも対応し、手を抜かなかったみたい。
    不幸にも、店主の人柄を知らない一見さんの口撃を真に受けてしまったようで、キッチンはバイトに任せ、自らはホールで客とコミュニケーションを取りながら動き回っていた。もともと情熱家であるため、一人一人に手厚く接しすぎて顔には疲れの色が滲んでいた。
    料理は、悪くはないのだけど、私には合わなくなった。新しい客には好まれるのかもしれないけど個性と旨さが薄くなった。
    店内には以前はなかった「神」という字を含む料理のPRがちりばめられていた。そんなことしなくても、あの店主さんの腕の良さは、知ってる人は知っているのに。

    料理にせよ、イラストや文芸などの創作にせよ、SNSや流行研究が過剰に大きなウェイトを占め、本来の良さが発揮できない、こんな時代が嫌い。
    本人は受け入れているとしても、古い客としては見ていて辛い。