• 平成元年頃の話。
    巣鴨から駒込あたりにビニールババアが徘徊していた。
    ババアは全身がビニールのごみ袋で、顔だけ出している。
    下着の上に半透明ゴミ袋だから、ピンクやベージュの下着が透けていた。
    そして、手足にはコンビニ袋が何重にも巻かれていた。
    ババアは、そんな格好で真っ昼間に巣鴨から駒込あたりを徘徊していた。
    近所の話では、大金持ちだったが、極度の潔癖症で頭がおかしくなり、
    ビニール袋に包まれていないと怖くて仕方がないのだ、という。
    平成5年頃から、ババアはピタリと出没しなくなった。
    噂では、ビニール袋が喉に詰まって窒息死したのだという。
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