• CB6o1f8月15日
    小さい頃、父と兄弟と共に海に泳ぎに行った。
    プライベートビーチかと思うほど、自分達以外は誰もいなかったとうっすら。あまりにも小さかったからそこのところは曖昧。
    多分、泳いでもいいスペースギリギリだったのかな。鋭利な岩が並ぶところまで兄弟が泳いでいったから、浮き輪で何とか泳いでいる時だった。
    むにっと足に何かを踏んだ感触があった。
    変だと思って、すぐに下を向いたが、何もかもない。
    気のせいだと思い、兄弟のところまで行った。


    今思えば、あの感触、人の背中のような感触だった。

    それから大きくなってふと親に言ってみたところ、その海は昔臨海学校で訪れていた学生が津波に襲われて大勢亡くなったという話があったらしい。
    あの時踏んだのは、助からなかった生徒のうちの一人だったと思うと⋯⋯。
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