• 序盤に勇者へ火の魔法を教えた、
    魔術師です。
    国の皆様、すまない。

    村のひ弱な子どもが気の毒で、知恵を授けた私が悪かった。まさか弱いスライムに火をブツケて、レベルアップだなど喜ぶ性格とは。悪徳王様に勇者と呼ばれてからは、他人の家を荒らし、気に入らないと魔族にされた村と決めて焼き滅ぼす。魔王城までドンパチして政治問題に。
    昔、勇者の傷を癒やした神父とともに説得に行ったが、「お前らショボい基礎魔法しかできねーくせに」
    夜、王国魔術師がニヤニヤしながら来た。若いものは単純、オレたちの役に立ついいなりだと。

    ワシは後悔しとる。
    火の魔法は幸せのため教えたはずだった。夜の灯、料理、花火。魔術は、イジメやマウント、仕返しのためではないし、悪徳王にそそのかされ、使い捨てされる若者にするため、魔法を授けたのではなかった。
    また新たな勇者が生まれるようだ。ワシはこんな役は早くやめたい。勇者たちよ、早く気がついてくれ!
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