• 返信先: @自分 「……!!」
    警官の警戒の色が浮かぶ声音に、俺はピアス男を目を見合わせた。
    いくら相手が派手な服装の女ではなく派手なおっさんでも、この状況はまずい。俺は迷わず、この最先端の服装の罪のないおっさんを犠牲にする事にした。
    眉を寄せて、つんと顎をあげてすましている中年男を指さす。

    「あ、お巡りさん!来てくれて良かったです!いやー、なんかミニワンピで自転車で走り回るおじさんがいたから、ヘン.タイかと思って……捕まえた方がいいかなと思ったんですけど」
    「んなっ、ヘン.タイだと?!君にはこの脚線美がわからないのか?!これはこの体を使った芸術なんだ!表現だ!」
    いきりたつ中年男に、警官はハァとため息をついた。
    「職務質問は私達の仕事だから、君たちは帰りなさい。こんな時間まで遊んでたら、それこそ君らまで不審に見えるよ」
    「はい、もう帰ります。余計なことしちゃってホントすみませ〜ん……」

    ドクドクと鳴る心臓の音を聞きながら、俺は警官に背を向けた。
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