• 夏と秋の間、我が家の愛犬は日中よく風通しが良く広い勝手口の通路にいた
    そこは居間の裏手にあり、窓の網戸越しに愛犬の様子が見えた
    散歩も夕飯も終えて暫く寛いだ後、用足しを兼ねて縄張り確認をしてハウスに入れる
    ハウスは家の倉庫内にあり、外からは開閉する度に轟音が響くシャッターが出入口となり、内部は家に通じている
    ある日の夜、通路の方から愛犬が鼻先をペロリと舐める音が聞こえた
    私が「まだ通路にいるの?」と網戸越しに声をかけると家族が「もうハウスに入れたよ」と答えたので、私はなるべく静かに窓を閉めた

    幸いその音は私の聞き間違いで、特に何の事件も起きていない