• 「幸せだった、私は」
    私の頃からずーっと国語の教科書に乗ってて、割と賛否両論ある話。
    物語の主人公、"私"は、毎日一緒に帰るくらい仲のいい友達が二人いて、カフェに行くとか、お洒落な場所で写真を撮るだとか、そういうこととは縁のない世界で生きているけれど、それでも"幸せだった"。
    でも心の内で、強く願う事があった。
    「沢山の友達に囲まれて、オシャレな場所に行ったり、騒いだりしたい」
    主人公の願いは流れ星によって叶えられた。
    それから彼女の生活は一変する。
    "前とは違う"、派手でお洒落な沢山の友達。
    カメラの中に増えていく思い出達。
    でも、願ったはずの生活を叶えた彼女は、ぽつんと呟く。
    「増えるだけだと思ってた」
    彼女は、少し前の2人の友達を、"失った"と考えていた。
    物語の最後、派手な友達と別れ一人歩く彼女は、「は、」と息をついて、こう続ける。
    「幸せだった、私は──」
    この言葉に続くのが、後悔か幸せか。
    学生の時、これについて書かされた子は多いんじゃないかな?
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