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これでいいのかな? -
だから嬉しい! 一個、二個……全部食べてもいいよね?
今日は良い天気。洗濯物がはためいてる。あのワンピースいいなぁ……。碧色が爽やかで素敵。着ていいかな? いいよね?
遠くからばたばたと音がする。もう帰ってきたの!? 着る時間ない! もっとゆっくりしていいのに!
◇
「あっ、おばあちゃんの言ってた通りだ!」
「今年も派手だねぇ」
用意した牡丹餅が魔法みたいに消えている。干した筈のワンピースはしわくちゃになって畳に放られていた。
「一回しか着てないのに……」
妙齢の女性がしわしわの服にしょんぼりする。
「お姉さんはモンペしか着れなかったからねぇ。許してあげて」
「……このワンピースもお墓に持っていくわ」
毎年家にやってきては賑やかに帰っていく。お墓まで待てないというように。せっかちな姉らしいと、その妹はフフッと笑った。