お題で小説書いったー
1月のお題は「うさぎ」「せいじん」「おみくじ」の3つになります。
(お題どれか一つ、または組み合わせてもかまいません。)
月毎にお題が変わる(予定)の小説書いったーになります。
420文字以内でひとつのお題の小説を書きたい読みたい人向け
・一次創作のみでお願いいたします。
・ジャンルは冒頭か返信部分に書くとわかりやすいですがなくても問題ありません。
・お題が同じという都合上、ネタ被りは問題ありません。
(明らかに意識して真似しているモノはNG)
・同じお題で同じ人が何度も投稿するのも制限しておりません。
※現在、改行を使った420文字小説の場合、文字数オーバーでエラーが出るようです。
お手数をおかけしますが、文字数だけではなく改行も1文字とカウントして420文字以内になるよう調整して頂けると助かります。
(お題どれか一つ、または組み合わせてもかまいません。)
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420文字以内でひとつのお題の小説を書きたい読みたい人向け
・一次創作のみでお願いいたします。
・ジャンルは冒頭か返信部分に書くとわかりやすいですがなくても問題ありません。
・お題が同じという都合上、ネタ被りは問題ありません。
(明らかに意識して真似しているモノはNG)
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信心深い方ではないが、初詣だからとお神籤を買った。通し番号のない古い棒をバイトの巫女に渡すと、しばらくして神主が帰ってきて、私に白紙の紙を手渡した。『閏』という墨書だけが短冊の上で歪に浮いている。
「これは?」
「閏神籤です。ごく稀に出るんですよ。何もないお神籤が」
「…どういう事ですか?」
「つまり、神様も人間全員分の運勢を占う暇がないからたまにサボるんですよ。補欠合格だと考えていただければ」
「ほけつごうかく」
そんなのってアリか、と訝しむが、どうやらアリらしい。「貴方にはあらゆる人の吉凶のおすそ分けが巡ってきます。それが今年の運勢です」とだけ言い残し神主は去った。神様の気まぐれには呆れてしまうが、そもそも私とて本気で初詣りに来た訳ではないし、ちょっと違うだろうが破れ鍋に綴じ蓋だと思うようにしておいた。
しかし、どの程度の吉凶が舞い込むか判らないのは不安である。…が、直後に甘酒を溢されたので、どうやら本当のようであった。
少なくとも、私が引いたおみくじは凶などではなかったのだから。
初詣になど興味なし。テキヤにて飯を買って参れ。とのたまった彼女がおみくじに加筆するなど予想外甚だしいが、思い返せば外れた馬券や宝くじも彼女なりのアタリにされてきた。
それを思うと、そうおかしなことでもない気がしてくる。
私の記念品である白紙のおみくじは消えてしまったが、代わりに暖かい宝物が増えた。後生大事にしていると、また妻にどやされるが、元はと言えば用意したくせにと悪態をつくことにしている。
そうして二人でケラケラと笑うところまでがセットだ。
我らが夫婦の日常である。
もうすぐ九十になるところで、大往生と言ってもいいと思う。
祖母はヒステリックなところがあり、母からすれば何故長男ではないはずの我が家が新婚から姑と同居しなければならなかったのかとずっと悩んでいたが、長く苦しんだ末に亡くなったこともあり複雑な雰囲気だった。
コロナで数年ぶりに会った祖母は窶れていて、入院生活の過酷さを感じさせる姿だった。
祖母が一番気に入っていて似合っていたピンクグレーの帽子ではなく濃い紫の帽子を被っていて、血の気が引いて黄色くなってしまった肌との不調和を、「お祖母ちゃんは色白だったから紫が映えるわね」と話すのに違和感を感じていた。
市役所の庭の上空に、巨大な宇宙船が停まっていた。
朝から余興かと思って、庁舎前で式典準備中の職員に聞いてみた。
「デカいバルーンだけど、許可は取ってあるんだろ?最近の成人式の演出って凄いな」
「とんでも無い!
あれは本物です!
登庁して早々、庁舎のパソコンにメッセージが送って来られてビックリしましたよ」
「本物ぉ!?何しに来たんだよ!!」
「今年の成人式で成人した若者から、有望そうな人物を2、3人紹介して欲しいそうです」
「何しようってんだ?」
「地球側とコンタクト取りたいそうですが、先ず地球の現状が判らないと、何処の誰と交渉して良いか判らないんで、通訳兼補佐役を紹介してほしいそうで」
(お題どれか一つ、または組み合わせてもかまいません。)
明けましておめでとうございます。
昨年中は大変お世話になりました
感謝の気持ちを込め心より御礼申し上げます
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
保守しなきゃ!
「今年ももう終わりか……」
ふと感慨深げに呟くと、彼女は「そうだね……」と同じく感慨深げに言葉を返した。今年は2人とも忙しかったこともあり、なかなか一緒にいられなかった。だから大晦日にコタツに入りながら一緒にテレビを観ることができたのは奇跡にも等しかった。
机上に置かれたいくつものみかんを眺めながら、比較的大きなみかんの上に少し小さいみかんを積んだ。鏡餅みたいだと思った。
得意げになって見せると、彼女は「クリスマスツリーやケーキみたい」だなんて言った。思えば俺とあいつは昔からそんな感じだった。同じものを見ていても受け取り方が違う。一見相性が悪いように見えて、むしろそんな風だからこそ俺たちは互いに居心地が良いのではないか――。そう思うとなんだかこそばゆがった。
(終)
新年を迎えたというのにまたクリスマスに戻ったかもう来年……いや、今年のクリスマスまで時間が飛んでしまった
眠気から妙に浅くなった笑いの沸点に体を揺らせば、重ねた蜜柑は眠っているその人に向けて思いの外早く転がり落ちていく。大岩で天罰を与えるかのような落蜜柑を止める事もできず、今年の干支もとい神様は私でしたかと惚けながら謝罪も込めてつい手を合わせた。
合掌――
「みかんだと共食いになってしまうので……」
「レモンもそうなる?」
「親戚食いになりますね」
「でも好きなのは?」
「ライムサワー!」
と、浮かれた歌を歌うのは私の父。この時期になると必ず口ずさむ。いそいそと仕事道具を鞄に目一杯詰め込む様は、まるで遠足前の子どものようだ。
「あれ、このあとなんだっけ」
「しらない」
「娘が冷たい~」
この雪みたいにさ、とは余計な話だろうに。それに毎年教えても忘れる方がよっぽど冷たいと思う。温度のない態度の私に、温もりしかない手でぐりぐりと撫でてくる。
「帰ってきたら、たんとお話ししようね」
「…………」
「さてと、お仕事がんばってくるね」
そういって父は外に向かう。外に負けないくらい真っ白な袋と、目が覚めるような赤い服を着て。
「サンタクロース、行ってきます!」