• jmroRc1月16日
    殴り合う貴族たち/繁田信一

    風流をこよなく愛し、やたらめったら感動しては泣くみたいなイメージのあった平安貴族に「血の気が多すぎる」というイメージがこびりついた…
    登場人物の株の乱高下が激しい。とんでもねぇ親王だなと思ったら家族への情には厚くて火事の際母を抱えて逃げてたり、喧嘩の仲裁を見事にこなした人がとんでもない犯罪幇助を二度もしてたり。女房の狂乱から身を挺して童を守った天皇でも暴力沙汰に関与してたり。
    登場人物たちの株の乱高下が激しくて、最終的に「実資しか勝たん」になった。私刑を良しとせず検非違使に裁定を依頼するとはさすが賢人右府だぜって心でガッツポーズした。