• TugXxH2月27日
    水使いの森/庵野ゆき
    夢中になって一気に読んだ。登場人物それぞれの視点で描かれていたそれぞれの物語という名の糸が、ひとつの反物に折られていくかのように収束していくさまに引き込まれた。この本こそがひとつの丹術だと思う。
    「さては裏切っているな貴様」「ははーんあの勢力が裏にいるな?」がわかりやすいけど、情景描写が美しく、人物描写が魅力的で気にならなかった。色んな種類の「強さ」と「美しさ」を持った女性が多くて良い。
    終盤で「皆のことを考えられる人は、だからこそ皆のためにがんばりすぎちゃうんだよな…」とぼろ泣きした。遺されたあの人のその後は続きを読めばわかるのかな。