• 鳥とファフロッキーズ現象について/山白朝子

    このお話は『死者のための音楽』という短編集に入っている中のひとつなんだけど動物モノにめっぽう弱い私はラストにボロボロ泣いてしまった。鳥と主人公と主人公父の絆は不可侵のものだと心の底から思った。
    他の短編も少し不思議な風合いでぞわぞわするようなじんわり染み入るようなものばかりで人間は残酷だもう二度と読みたくないと思う一方でまた読みたいまだ読みたいと思ってしまう、この感情もなんだか不思議。
    怪談作家の作品ということで少し身構えていたけど全てのお話は不気味というより不思議な、それでいて愛のお話でした。