• 素早く階段を降り、玄関の扉を開き、そのまま外へ駆け出した。辺りは既に暗くなっている。だが、シオンは足を止めない。──どれくらい走っただろうか。ふと、後ろを振り返ると、そこには誰も居なかった。
    「……逃げきれた……の……?」