• 返信先: @自分 あのミニワンピのタイツ中年かと思ったが、通ったのはあの男のママチャリではなかった。
    白っぽい自転車で、乗っているのは……どうやらさっきの警察官だ。
    ハイになったような笑顔でハンドルを握るその片手には、ひらひらと虹色のタイツがたなびいている。

    「はッ、はぁッ!やったぞ!レアタイツ1割、レアタイツ1割だァ!」
    「なっ……!」
    「あぁ〜、やられたなぁー」
    闇夜にあっという間に消えていった警官と虹色のタイツに、俺は呆れた。
    「嘘だろ、警官までこんなゲームに参加してんのかよ……。どうなってんだよこの田井津町の治安は」
    がっくりと肩を落とす横で、さすがのピアス男もため息をついた。
    「レアの方は諦めるしかないなぁ。あのお巡りも押収物だか拾得物だかでおっさんから奪ったんだろうし、それを更に奪えば公務執行妨害だ」
    「取り返せばその場で逮捕かよ……くそ、時間がないってのに!」

    空はだんだんと明るくなってきて、リミットが近いことを俺たちに知らせていた。
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