• 宮部みゆき「おそろし」読み終わりました。
    この方は人間の性質の矛盾を書くのが上手ですね。
    なんというか人間って善い人と悪い人で、はっきり分かれるような単純な生き物ではないんだな…と、思いました。
    情と非情の間で常に揺れ動いてて、生まれつきの聖人やその逆の根っからの反社会的な性質の人物などは、稀な存在なのかな…と。
    怪奇談なのに人間の心について考えさせられました。

    ちなみに最後の章が賛否両論のようですが、確かにちょっと釈然としない。
    かなりあくどいことをした人がそんな簡単に?あれ???(ネタバレになるから書けない)
    ただ宮部みゆきさんの優しさの現れだと解釈すると納得です。
    それにしても当時の奉公人の立場が弱すぎてつらい。
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