• 「いい顔してるねぇ」と店主。シオンの鞄にありったけの荷物を詰めると「お代はいらないから」と手渡してくる。いつものことなのか呆れたように笑うエリザの横で、シオンは慌てて首を横に振った。
    「いいからいいから。うーん、そうだなぁ……。たまにでいいから、ここに寄って冒険譚を聞かせてよ。それがお代ってことで」