• 「たまにでいいから、ここに戻って来るって約束して」と言うエリザに、シオンは力強く頷いた。
    「またいつか、必ず会おう。──"嬢ちゃん"」
    今となっては懐かしい呼び名。涙をグッと堪えながら、シオンはルビーの指輪に祈りを込めた。別れの地点がすぐそこまで迫る。