• 「ねぇ、ジュンも一緒に逃げようよ!」
    強くなったシオンだが、もしここでジュンを失ってしまったらと思った途端、怖くなった。ひとりで進む怖さよりも、失う方が嫌だった。
    ジュンが眉間にシワを寄せた時──。
    「ほら、いたぞ」と過激派がニヤリと笑いながら言う。