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古文ったー
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わび人の 思ふ心や
さみだれの空
乱れそめにし我ならなくに
口に蜜を造る者は 心かならず針あり
みだりに誉る者は みだりにそしる
妄に悦ぶ者は みだりに悲しむ
利欲に耽る者は 長く人倫の道を失ふ
色欲に惑ふ者は 時に親戚にそむく
文妄にして邪智有者は 人の害をなす事多し
書を読て邪智有者は 国の大義を害す
心に感じて為事は 末を遂て成就す
気に感じて始る事は 暫くにして消散す
のもりはみずや きみがそでふる
講師の顔をつとまもらへたるこそ
その説くことのたふとさもおぼゆれ
ひが目しつればふとわするるに
にくげなるは罪や得らんとおぼゆ
あふぎてきけばぶっぽうそうなく
おこたりぬるもうれし
思ふ人の上は
わが身よりもまさりてうれし