できたての冬の空気を服にして夏に着ようか風邪をひくかな

おれは今 38度の真夏からワープしてきて最高の気分

父親に 救い出されし唇が 声もなくmomと動くのを見る

ったーに 買い物リスト メモがわり
醤油にティッシュ 入浴剤ね

胸躍るさくらの知らせがありました
雪解けを待つ北の民にも

かわいいと思って食べたドーナツのカロリー知って空を見上げる

終バスの前に帰れる嬉しさと
暗い街路樹眺める気持ち

「お母さん、顔がザラザラ。大丈夫？」心配ありがと いつものことよ

おしゃべりが頭の中でとまらない本体は無視いつ寝れるかな

凛とした黒タートルの胸元に
粉雪が降る
豆大福の

冷めきったカフェオレ残るマグカップ
音速ワープみたいな星浮く

人知れず詠み人おらぬ箱庭の命を繋ぐ火を灯す朝

節分で追われた鬼が　吾がもとに
集まったのか　残業の夜

知り合いに声かけられず気付かないフリをしたまま電車に揺られ

サンダルでビーチを歩いた日焼けあと
薄れて今は靴下のした

保守がてら
あげたい言葉が
見つからない
お布団ぬくぬく
私ねむねむ

抹茶かと　思って食べたら　ピスタチオ
見た目そっくり　食べてびっくり

あの犬はなかなかどうして強気だね
吠えても風には勝てないものを

まだ誰も通っていないまっしろな雪をそろりと踏みしめ一歩

正月の空気はすっかり遠い過去 半分過ぎた1月の朝