誰にでも好きだって言う人誑し君の言葉は所詮偽物

短歌は諦めたのに また探してしまう 五七五七七

みだれ髪 車窓に映る 我見つめ 「今日も1日 よく頑張った」

餅類の食べれぬ私は十五夜を月見バーガーと共に過ごした

お砂糖がたくさん溶けたミルクティー　チョコの味さえ無味へと変える

なんだろう　やめてもらって　いいですか
それってあなたの　感想ですよね
（字余り）

見守っていてくださいと願うとき死者は確かに星なのだろう

広告でネットの世界にも秋を知らせてまわる月見バーガー

リス、ピエロ、アルパカ、ビール、ヘッドホン
人外たちの三十一文字よ

ただひとり秋の月夜の淋しさにりんりんと鳴く鈴虫の声

平日を乗り越え至った週末に
クラフトビールとまんまるの月

文末の「って思うの私だけ？」その一言で全て台無し

ビルの上 目の前の少女 刀持ち あんたはここで ふゆと死ぬのよ

つぶやきは　一つ一つが　つぶやきで
而して時に　騒音となり

秋雨の　音は冷ややか　窓開けて
熱気にむせって　また窓閉める

ロスタイムまだ仕舞うなと首を振る扇風機のためシャツを着る

夜の保守あげ

水面を一生懸命に泳ぐ亀ここがどぶ川だとも知らずに

鳥渡る頃君と会う約束を
掌の中温めている

羽音消すスキル覚えた蚊をよそに去年と同じ夏を見送る