蝉の鳴き声を浴びつつ飛ぶトンボ季節が変わる境目にいる

退屈に引き伸ばされた休日を.zipで圧縮・保存させて

地上にも天国はある信号は一斉に青一斉に青

こんなにも熱を帯びてるまだ夏の只中にいるぼくの心臓

もう少しあと少しだけ頑張ればいつか届こう見果てぬ夢路

(保守)
川に逆らひ咲く曼珠沙華赤ければせつに地獄に行きたし今日も/寺山修司

世の中の鬱屈全てを滅茶苦茶に
したくて黒風白雨を眺む

哲学で消えぬ不安を溶かすチョコ
開かずの扉 開けなくていい

明日こそは 早起きすると誓えども
結局いつもの 時間であせる。

母親と大喧嘩した日の夜の茶碗の音がやけに大きい

箱入りの娘のきみが丁寧な所作で扱うペーパーカップ

センスとかエモさだとかはあらずとも
仕方ないのだ
これでいいのだ

退勤後、デパ地下閉店する前に
惣菜買って吾を慰む

夏終わり虫のなくころここに来て涼しき空気きみの招待

短歌ったー 考えすぎて 日常の 言葉がロボ化
脳内変換

午後3時たまたま目につき買ってきたなんでもない日のショコラブラウニー

秋来ぬと目にはさやかに見えねども
二度寝はかどる土曜日の朝

蝉が散り 代わりに鳴くは スズムシか 夕暮れ空に 赤とんぼ舞う。

前のめり小さい秋が顔を出す 遠慮はいらんゆっくりしてき

寝室に入る夜風は涼やかで秋の気配をかすかに感ずる