しりとりで小説作ったー

2022年7月9日に作成 #ネタ
しりとりで小説を作りましょう!
多少話に整合性が取れなくても大丈夫!気軽にどうぞ!

NGは中傷など倫理に悖るもの
その他しりとりのルールに則っていないものや、単語のみもNGです
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  • ログハウスの中に沈黙が落ちる。高田が何も言えないでいると、マスク男が出来上がったラーメンをテーブルに置き、
    「……俺は、ハルカの良心。だから、神の塔でも、お前に対して、非情になれなかった」
  • 「ヲンバットって名前が、食べログのニックネームの俺なんだけどさ」とスマホを料理中のマスク男に見せる高田。
    「ヲンバット…?"ヲ"じゃなくて"ウォ"だろ?ウォンバットって…。わざとじゃないなら、間違ってるぞ。」
    家系ラーメンマスク男はおかしそうに笑う。
  • 高田はログハウスについてから、近くのソファにハルカを横にさせる。
    「高田はラーメンは何が好きだ?」とマスク男は聞く。
    高田は当然と言うように答えた。
    「今は豚骨がブーム。麺は粉おとし、油はベタ」
  • 「来い。ラーメンを作ってやる。飯はまだだったろう?」と家系ラーメンマスク。振り返りもせずログハウスへ向かう。高田は少し戸惑うも、なぜかマスクは信用できる気がして、武装ハルカを背負いあとに続いた。
  • 高田は安堵の息を漏らす。
    「良かった…、味方なのか」
    「ははっ。高田、お前はすぐに人を信用するんだな?ビーナスの時もすぐに信じたしな」と笑いながらマスク男。
  • だんだんと足音が近づく。うるさいくらいに脈打つ鼓動。
    頼む、そのまま通り過ぎてくれ…!
    高田は強く願う。
  • 崩れ落ちたハルカを背負い、ログハウスの裏口から出ようとする……が、誰かの足音が聞こえ、高田は慌ててその場にしゃがみ込んだ。そういえば、さっきハルカが「誰かの気配がする」と言っていた。誰だ──!?
  • ハルカのために進まなくては。多分、今の状況を完全に理解しようというのは、無意味で無駄な行為だろう。すべてのハルカを取り戻す。これが自分のやるべき事。
    高田はそう思い、己を奮い立たせるために頬をペシペシと叩く。
  • 果実は林檎じゃなかったか?追放される前、林檎を齧るよう蛇に唆されて…いやいや、それより白木屋がまさかの伏線とは…!
  • 「いや、なんでもないよ。話を続けて」と高田。
    「ハタケヤマは人類のマッシュルームに対する根源的な恐怖を利用した。それはアダムとイヴから桃を奪うことと同義。私を媒介として全ての人間の阿頼耶識に作用する儀式を遂行した。その結果、私という自我は世界に拡散して、真識を持つあらゆる存在に作用したの。だけど、新たなるイヴとしての私は……」
    そこで武装ハルカは力尽きて倒れた。妄言なのか、なにか大切なことを伝えようとしていたのか……。
  • (だ、大丈夫なのか?桃のせいで頭がおかしくなったままなんじゃないのか?)
    心配になる高田だが、とりあえず今はハルカに続きを促すしかない。
  • 「高田くんは桃が原因だと思ってるけど、桃はただの桃で、マッシュルームはマッシュルーム。髪の毛は自由に形を変えられる。でも、桃の形は変えられない。天国も地獄もマッシュルームヘアーの天使と悪魔に占領されていたら、人間はどこで桃を食べればいいの? それが全部ハタケヤマの罠だった」
    「……いや、ちょっとというか、全然話がわからない」と高田。
  • 「てことは、その桃が全ての元凶……?分かったぞ、そいつを見つけ出せばいいんだな!」
    先走る高田を、ハルカが「待って、高田くん。落ち着いて」と制止した。
  • 桃を私に食べるよう要求してきて、その桃を食べたら、私、この世の全ての髪型がマッシュルームヘアに見えるようになって……
  • 「高田くんは知らないだろうけど、あのころ、ハタケヤマは白木屋でバイトをするただの大学院生だった。それで、私に、脳波測定の実験に協力してしてくれないかって言ってきた。ただの測定だって。でも……」
  • 「いいの…?本当に手伝ってくれるの?」とハルカは驚きを隠せない。どうやら、ダメもとでお願いをしていたようだ。
    高田はハルカの瞳を真っ直ぐ見る。
    「あぁ、もちろん。だから、ハルカを取り戻す方法を教えてくれるか?」と言った。
  • 高田はビーナスの言葉を思い出す。行動しろ、己で道を開け──そうだ、こんなところで悩んでいても仕方がない。ゆっくりと深呼吸をする。
    「……話は分かった。で、ハルカを取り戻すってのは、具体的にどうすればいい?」