しりとりで小説作ったー

2022年7月9日に作成 #ネタ
しりとりで小説を作りましょう!
多少話に整合性が取れなくても大丈夫!気軽にどうぞ!

NGは中傷など倫理に悖るもの
その他しりとりのルールに則っていないものや、単語のみもNGです
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  • だが、その時。
    先ほどの人物とは違う、マッシュルーム頭の男がビーナスの背後にぬっと立つ。
  • 「せっかくだが、俺には何も浮かばない。まったくこの世界の事を知らないのを、知っているだろう?」。ビーナスは吹き出して言う。「そりゃそうだ」
  • 石畳の裏路地まで駆けてきて、二人はやっと一息ついた。
    まだ息を切らしながら、ビーナスがくつくつ笑っている。
    「これからどうする。キノコたちも黙ってはいないだろう」
    高田は次なる策に頭を巡らせ、
  • ニコッと笑うビーナスの顔は幼い。
  • すぐに彼のレモン色の髪を目指して後を追うが、派手に転ぶ。
  • しばし金色の炭酸で喉を潤していると、マッシュルーム頭の男が来て、酒場の入口から中の様子を伺い始める。「高田、こういう時どうするべきただと思う?」と、ビーナス、いかなり駆け出す
  • 「過去は過去さ。言ったろ? "道は己で開け"って」
    ビーナスは酒場の前まで来ると、ドアの外から顔見知りのウェイターを呼びつけた。
    煙草をひと箱渡してやると、ウェイターは店の中からビール瓶を2本持って出てくる。
    それを受け取り、ビーナスは高田と共に通りの物陰に身を隠し、
  • 「ラン、ランララ、ラララ♪」と上機嫌なビーナス。あの酒場へ足取り軽く向かう。高田は辺りを警戒している。ゾンビと呼ばれる流浪民はみな暗い目をしている。「本当に大丈夫なのか?」
  • だって同じことは二度繰り返さない。俺達には"記憶"があるから──
  • 鍵を持っていない方の手で、高田の頬を軽くつねる。
    「もちろん覚えてる。でも、大丈夫だよ、高田。」
  • 「レッツゴー!……って、何だよ。どけよタカダ」と不満そうに呟くビーナス。高田は扉の前で両手を広げていた。
    「さっきの爆発、お前も覚えてるんだろ?またあんな危険なところに行くのか?」
  • 「くだらねえこと気にするんなよ。荷物置いたら飲みに行くぞ」とビーナス。高田の頭には酒場の爆発が思い起こされ……
  • すんなりと部屋の鍵を渡す受付の人物。
    「大丈夫なのか?ツケなんかにして」と高田は小声でビーナスに聞く。
  • ルルイエ通りはゾンビタウンいちの大通りだ。
    毎夜ゾンビたちで賑わうホットスポットだが、
    まだ日の高いうちは閑散としている。
    ビーナスは馴染みの宿屋まで高田を案内し、
  • 「理由もなしに何でビーナスは俺を助けるんだ?」と呟く。考えるなと言われたが気になる。
  • 「とにかく今は休むんだ。余計なことは考えるな。ほら、街が見えてきた」。夕闇にゾンビタウンのネオンの灯り。
  • 高田は言った。「俺はここから出れるのか?」と。
  • ドドドドドド……
    軽快なリズムで飛空艇のエンジンが歌う。
    ビーナスはレモン色の髪を風になびかせながら、複雑な表情で笑った。
    「そうも言えるし、そうでないとも言える……。とにかく今は、俺たちと来てくれてありがとう、高田」
    濡れた青い瞳が青空に映えた。