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八犬伝のストーリーと滝沢馬琴の生活を交互に描く虚実入り混じった構成。馬琴パートで鶴屋南北と会話するシーンが印象に残った。馬琴の書く虚の中にも実はあると信じたいし、南北の言う通り辻褄なんて合うわけないとも思う。簡単に答えは出ない。八犬伝が基本スペクタクルなので葛飾北斎とのんびり喋ってるシーンがほっとする。北斎や渡辺崋山の絵も良かった。
八犬伝パートは良くも悪くもお芝居っぽかった。長編なので映画では爆速で終わってしまうのは仕方ないが、存在しないシーンもあったように思う。展開をコンパクトにするためのカット・改変だろうから、これを機に原作を読み直したい。馬琴の妻お百の「犬より猫がいい」台詞は化猫のくだりの示唆だろうか。栗山千明が好きなので、期待通りで満足。
些事だが、四谷怪談のシーンに中村獅童・尾上右近と伊右衛門・お岩を演じた経験のある歌舞伎俳優をキャスティングしており好感が持てた。 -
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