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更に真珠湾攻撃から1ヶ月後の総理の施政方針演説では「大東亜共栄圏の設立」にのみ触れていて、目的と手段が逆になってしまった。そうするといよいよ和平も難しくなる。その点を某陸軍大佐が憂慮していた。
太平洋戦争時の軍について、とにかく陸軍が近視眼的で暴走しがち・海軍はそれよりは視野が広いという世論が一部にあるけど、陸軍にもやはりこういう思慮深い人がいた訳だ。 -
それと(そもそも開戦という判断が明らかに誤っていた訳だけど)、戦争目的の規定についても短慮だったという事が分かった。
開戦前から戦争目的を「自存自衛」だけにすべき派と「大東亜共栄圏の確立」も加えるべき(石油が欲しいから)派がいて、開戦直後には「自存自衛」だけ勅書にも記載された。けど、真珠湾攻撃で良い戦果を挙げたものだから参謀本部の空気が緩んだのか、いつの間にか「大東亜共栄圏の設立」も戦争目的に加えてしまった。
これは手段であって目的ではない。番組中でも某陸軍大佐がその拙さを指摘して「もし米蘭から従前通り油が買えるようになれば目的は達した事になる。最低限の目的を規定しておかなければ和平が出来にくくなる」と手記に残していた。
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