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「叫べ」叫べーっ!マイクなども出されてきて、人々は寝ることも忘れたようだった。
幕引きは唐突に。 -
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「叫ぶな」叫べーッ!誰もが叫ぼうとした。呼吸、誰かが待ったを掛けた。叫ぶな!僅かに削がれる熱とザアザアと降り注ぐ豪雨の音。轟々揺れる針葉樹の影。一拍遅れ、人々は指示を思い出した。
マイクを持った男が言う、山を降りろと、今ならまだ間に合うと。
混迷、混乱、蜘蛛の子を散らす様。
何故か悪くなっている上着に少し手間取って、雨にはひとたまりもない靴を履いて、家族に遅れて外に出た。
暗く、昏くまともな光などない……まこと恐ろしい「夜」だった。 -
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叫ぶなで叫んでたら地滑り倒壊BADENDでしたね。長い夢見せられても出力時間掛かるんで堪忍してつかァさいよ…… -
故知らず山中の人がそこそこいる施設にいた。廃校のような場所だった。
特にこれといった事も起きず、今日は終わる筈だった__「叫べ」という単語を全員が聞くまでは。
誰もが幻聴だと思った。誰もが知らない声だった。誰かが1人、手を密かに突き上げた。何か、起きた。
「叫べ」という指令は静かに、しかし途切れる事なく続いていた。呼応して起こす行動には非物質の追従が起きた。「叫べ」仕舞い、示し合わせたが如く数人が揃えて天へとその手を押し上げた。
然して、石は転がる。天へ押し上げられる幻影の手を人々は見た。
焦燥。張り詰めた期待。「叫べ」1人、わっ……と言いかけ、詰まり、その不完全燃焼は……全員に届いた。
「叫べ」呼応。「叫べ」呼応。「叫べ」最早疑う余地などない。叫べば事は起きるのだ。
閉塞していた人々は非現実に熱狂した。
叫べ、叫べ、叫べ__叫べ!!統制など取れない。取ろうとも気がしない。叫び、地鳴り、狂乱。潰れない喉で各々が好きな様に吠えた。