• 返信先: @自分 そのたった一つの事を思い出したとき、頭の中で何かがぱたぱたと繋がったような気がした。

    「あのおっさん。あの虹色のタイツのおっさん……!数年前までこの近くでやってた、銭湯のおっさんと同じ顔だ」
    風呂なしアパートに住んでいるおかげで当時は通っていた場所なのに、すっかり忘れていた。
    忘れていたというか、前の硬派な職人のような佇まいに比べるとあまりにも服装のインパクトが強すぎたせいとも言える。

    「銭湯?あぁ、そーいやあったな!俺は入れねえからよく知らないけど」
    「お、おう。やっぱ脱いだらお絵描きだらけなの?」
    「へっへへ」
    俺たちは目を見合わせると、うなずき合って足を踏み出した。
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  • スレ主(6Adv2F)2023年7月13日
    返信先: @自分 廃墟のような雰囲気を漂わせる長い煙突のついた建物は、玄関の鍵が開いていた。
    俺たちはまるで招かれているかのようにスルリと中に入り、靴箱の前までやってきた。

    「あった、ここだけ閉まってる!!イー4番!」
    木札をはめると、かちりと軽い音がして扉があっけなく開く。中には、小型の金庫が入っていた。
    ピアス男がそれを靴箱から取り出して開けようとすると、ガチリと嫌な音がした。
    「ここまで来て、暗証番号付きみたいだぞ」
    「あはぁ〜じゃあもうだめだよなぁ〜〜」

    情けない泣きごとを言ってうなだれると、ピアス男が他の下駄箱をあさりだした。
    「何かどっかに番号無いか。4桁の……」
    「ねーよ。どうせ金くれる気なんてないんだろこのゲームの主催者」
    建物の中はキレイに片付けられて、カレンダーの一枚すらも残っていない。
    「数字以外でも、なんか文字とか。カタカナとか」
    「カタカナ……え、タイツ?」