• シルヴィア・プラスのベル・ジャーをおすすめしたい。ぶっちゃけプレ値なのでいつでも買えるわけではないけど、もしお安かったり近くの古書店で見つけたら手にとってほしいです。
    こちらはルシア・ベルリンと似てるけれど、主人公が文系の女子大学生。選ばれた女の子と、選ばれたけど輝くような家柄も何も持たない主人公の、ベルジャーに閉じ込められたような息の詰まる心理描写は圧巻。書き出しが電気椅子で処された夫妻のニュースで始まるあたりからしても、徹底的に「覚めた」視点で描いてます。
    普通の女の子を見下しているけど、精神薄弱気味で普通にはなれない主人公。周りにいる普通の女の子のように処joを捨てようと躍起になるけど、結局は傷つけられ打ちのめされる。それでも"普通"を求めた結果は…。
    よく「女性版ライ麦畑でつかまえて」と紹介されることが多いけど、ライ麦は読んだことがないのでどのくらい似てるかわからない…けど詳しい人ならピンとくるのかも。
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  • スレ主(OUYrOm)2022年6月13日
    どこにきてと──船のデッキやパリのオープンカフェやバンコクだったとしても──ガラスの覆い(ベル・ジャー)に閉じ込められて、私は座っている。自分の体から漂う腐ったにおいにむせながら。
    P254 シルヴィア・プラス「ベル・ジャー」
  • スレ主(OUYrOm)2022年6月13日
    あと官nou小説みたいな直接的な表現こそ無いけど、男女のせー的な話に言及するところがちらほらあるので苦手な人はご注意ください。そういう"普通の関係"を求める痛ましさがこの作品の魅力でもあるんだけど…。
    あと、精神疾患や古臭いタイプの精神病院も出てくるのでそこも苦手な人いたらご注意ください。

    ↓せー的及び精神疾患部分についての感想

    主人公には許嫁の男性がいて、彼が童Tじゃないと知った時に「私は処なのにこの人は経験があるなんて酷い」って物凄い強烈なショックを受けてるし、彼の初について聞き出して「私は一世一代の決心で処を捧げるのに、彼はウエイトレスとワンナイトラブしまくったとかありえん信じられんふざけんな!」みたいに物凄い荒れまくる。こういう大嵐に揉まれた末に精神を病んでからの自…未遂して入院、電気ショック治療を受ける…みたいな流れが、なんか現代にも通ずる痛ましさがあってしんどかった。でも翻訳が良い意味でカジュアルだからどんどん読める。