OK

本読んだー!

本を読んだらつぶやくところ。積読を解消するために立てました。本と読書が好きな人たちの集いです。
8ページ目
  • 怖い絵/久世光彦
    作者が恐怖を感じる絵画と、それにまつわるエピソードを綴った私小説のような随筆のような、現実と幻想の間にある小説。戦後すぐの仄暗く陰鬱な世界観にどっぷりと浸れる。
    いつか私も心の底から怖いと思う絵に出会ってしまうのだろうか。
  • 「背の眼」道尾秀介
    キャラクターは少々わざとらしいくらい作られた印象があったけど、不吉な予感を感じさせるように背中に眼が現れる現象はシンプルながら怖いし、何故「背の眼」なのかを天狗や浮世絵に絡めたりと内容は読みごたえがあって面白かった。
  • 毎年手帳コーナーでよく目にするデザイン
    は何なのか。と思って図書館で借りた本「ウィリアム・モリス クラシカルで美しいパターンとデザイン」
    まず美麗な装丁を角度変えて眺める。
    一人のデザイナーに関わる人々の関係図と濃ゆい内容とデザインパターンの解説。情報の海に溺れる。
    ミレーの略奪愛?らしき情報だと旦那さんの肖像画残ってる。いいんかい!
    モリス家の二人の娘や直弟子のような継承者の話。とにかくデザインなんてよく知らなくても濃ゆい内容に読み終わった後に満足な溜息が出る。
  • 葉桜の季節に君を想うということ
    ネタバレしたくないから詳細は言えないけどすごく面白かった
    方舟とは違うベクトルで記憶を消してまた読みたい一冊
    映画や漫画では出来ない裏切り方をしてくれるから小説って楽しいんだよね。こんなに気持ちよく裏切ってもらえるのは嬉しい
  • 「本を守ろうとする猫の話」
    「君を守ろうとする猫の話」

    本を読み続けて生きてきた私の心は震えました。
    でももし子どもの頃に出会えていたなら…!

    小学生高学年ぐらいの私で初読
    そのあと新しい本をたくさんたくさん開いても
    折々でまた読み返したことでしょう
    この本たちに寄り添われながら大人になってみたかった

    というわけでブックサンタはこれらに決めました
    どこかの子どもの寄辺になったらいいな
    本のご加護がありますように
  • 「鈍色幻視行」「夜果つるところ」 恩田陸
    「夜果つるところ」が「鈍色幻視行」の作中作とは知らずに何となく手に取って読んだ。詳しいわけじゃないけどこういう系統も書くんだなと思ったら架空の奥付があって、作中作と知ってなるほどと納得。
    そのおかげか後に読んだ「鈍色幻視行」に登場する人物たち(何度も映像化が頓挫し、呪われた作品と呼ばれる「夜果つるところ」についてファン、あるいは映像化に携わった関係者が船上で語り合う)の考察や深読みもその場で眺めているような気分で読めた。
  • 穢れた聖地巡礼について/背筋
    サクッと読めた。怖さはほどほど。真相があえて伏せられているように感じたんだけど、うーん…もうちょっと深掘りしてほしかったな。わからないは怖さに繋がるけどわからなすぎると「?」で終わってしまってそこまで繋がらなくなってしまうんだなと思った。
    結局他の人の考察をみて「あ、そうなんだ」と思った。
    最初に読んだ近畿地方について〜の方が怖くて好きだったなあ。でも次回作がでたら買うと思う!
  • かわうそ堀怪談見習い 柴崎友香
    タイトル見て何か可愛い感じの怪談を想像して読んだみたら淡々とした語り口の小説だった。短編で構成されているので読みやすいし、派手な怖さはなく「気付かなければ怖くなかったのに」といった見落としそうな怖さが良かった。
  • おじいさんのランプ/新美南吉

    終わらせ方って大事だと考えさせられる
    でもしがみついて醜いのも人らしくて好きだよ
  • 花束は毒
  • 影/芥川龍之介
    割と短めで、青空文庫でさくっと読める。
    この物語を読んだこと自体が白昼夢なんじゃないかと錯覚させられるような不可思議な物語。
    この物語、本当に読んだ?本当に存在する?
    次読もうとした時には既に存在しないんじゃないのか?とついつい疑ってしまうような、存在自体が希薄で、儚さや不気味さをまとった、これぞ幻想怪奇文学、みたいな作品。
  • 山月記/中島敦
    ぼんやり読んでいたけれど虎になった李徴の語りがあまりに刺さりすぎてどきりとした。
    目標のためになりふり構わず努力できない怠惰な私もいずれ虎になってしまうのではないかと思ってしまった。いや、実はもうなっているのかも。
  • 世にもあいまいなことばの秘密

    「この先生きのこるには」「頭の赤い魚を食べる猫」など誤解しやすい文の例を交えながら、表記や助詞ひとつでとんでもない解釈になるぞ、と易しく言語学的に解剖してくれる本。
    趣味で小説を書く身として本当にどれもあるあるで、語順管理や並列は特に分かりみでした。
  • 山本周五郎の短編集を読み始めた
    いきなり感動する話で病院の待合室なのにうるうるになってしまった…
    短編でもこんなにじ〜んとする話が書けるんだねえ
  • 瑕疵借り 松岡圭祐
    怖い話ではなく、訳あり物件となった部屋に住む藤崎という男が瑕疵の原因やそこに関わる人、家族の問題を浮き彫りにしていくヒューマンドラマ系のお話。
  • 米澤屋書店を読んでる
    「ちゃんとした本の見分け方」で参考文献が載ってないものは眉唾というので「椿井文書」を思い出した
    郷土史を偽造したものが本物と信じられてしまった話で、本に出てくる参考文献も別名義の自署だったりとぱっと見は本物っぽくてかなり見分けがつかないらしい
    なんとかの陰謀とか真実とかのタイトルの本は読まないからわからないけど、その界隈も巧妙化していそうでこわいなーとおもう
  • 熱帯 森見登美彦
    こういう話大好きだから章を重ねるごとに読む速度が上がってった。帯に全国の高校生が熱狂したと書かれていて、そんなに…?と思ってたけど確かに読んでて楽しかった!
  • 「その木戸を通って」山本周五郎 を読んだ(青空文庫で読めるよ)
    簡単に言うと記憶喪失の女性が来てまた去っていった話なんだけど、女性は一体どんな過去があってどこに行ったのかが全く書かれてないのにものすごく「そうか…」って満足感のある話でなんだか不思議 人情の温かさみたいなものに触れた感じ

    青空文庫に載るくらい昔の小説なのに読みやすい
  • ツミデミック 一穂ミチ(光文社)
    最初はこんな読後感悪いのが直木!?って何度も読むのを中断しながら読んでた。でも最後の話の読後感が良くてああ、直木だなと認識を改めました。掲載順はこれが最適解だとも思った。憐光、特別縁故者、さざなみドライブが好き。一時買ったことを後悔したけど最後まで読んで買ってよかったかもとも思える。想定できるベタな話も良かった。