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しりとりで小説作ったー
しりとりで小説作ったー
2022年7月9日に作成
#ネタ
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しりとりで小説を作りましょう!
多少話に整合性が取れなくても大丈夫!気軽にどうぞ!
NGは中傷など倫理に悖るもの
その他しりとりのルールに則っていないものや、単語のみもNGです
#しりとり
#小説
このTterはアーカイブのみ閲覧できます
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GVLkVj
2022年7月28日
息も絶え絶えに「空を飛ぶのは初めてだろう?だってのに、第一声がそれなのか?……お人好しだな、本当に」と笑う翼人。明るく振る舞っているが、どう見ても無理をしている。もしかして、シオンを安心させようとしているのだろうか……。
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CnazIy
2022年7月28日
ヘリオトロープ色の胸元のリボンが風でヒラヒラと揺れる。シオンのお気に入りのリボンだ。
「怪我…大丈夫……?わたし、救急セット持ってきたから、手当したい…」
この人は本当につらそうだ。少しでも羽の生えた人の痛みを和らげたい。
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f6dSJI
2022年7月28日
「くっ!」と後退するゼノ。その隙をついて、翼人がシオンの身体を抱きかかえた。
「きゃっ……!?」
「そのまま掴まっていてくれ、嬢ちゃん!」
翼人は痛みに顔を歪めながらも、全力で走り出し──そして、飛んだ。空へ。
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1UhGGT
2022年7月28日
意を決してシオンはゼノに体当たりをする。
(きっと、わたしが攻撃すると思ってないはず。だから、不意はつけたと思う…)
彼女の行動に翼人は驚く。
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.AFxV8
2022年7月28日
「……大した兄ちゃんだよ。勿論、悪い意味でな」と翼人。その身体は今にも倒れそうなほどぐらついている。笑みを浮かべるゼノ。
「怪我が悪化しているみたいだね。そんな身体で僕と闘うつもりかい?」
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NPTXVH
2022年7月28日
たしかに、そこにいたのはゼノだった。しかし、そんな視線を気にすることもなく、彼は刀を抜いていた。高度非殺傷刀、この片隅の世界でも、持つものが限られた武器。実際に使われることはほとんどない。シオンですら、ゼノがそれを抜くのを初めて見た。一瞬、体が動かなくなった。
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QToaSi
2022年7月28日
「いいから早くシオンをこっちに返して」とゼノは冷たく言った。
自分が惚れていた彼は、どこへ行ってしまったのだろうか。今の彼は怖い。何かにとり憑かれていると言っても過言ではない。
シオンは不安げにゼノの様子を見た。
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tZckNw
2022年7月28日
「ルックスは百点満点だが、女性の扱いは最低みたいだな。……兄ちゃん」
森の中から飛び出してきた翼人が、ゼノの腕を掴みながらそう言った。そのまま、シオンと自身の傷口を庇うように立ち塞がる。
「本来なら俺が関わるべきではないんだろうが……助けを求められたんだ、さすがに黙ってはいられない」
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1IrwJj
2022年7月28日
「助けて…!」
声の主はあの羽の生えた人と確信したシオンは、力を振り絞って叫ぶ。
「シオンのしようとしてる事、毎回叶えてきた。でも、これは駄目だ…!屋敷に戻ろう」
ぬっとゼノの手がシオンの腕を掴もうとする。
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C4s3uK
2022年7月28日
前には暗闇、後ろにはゼノ。逃げるような体力も残っていない。どうすることもできず、シオンはルビーの指輪をギュッと握り締める。その時──
「嬢ちゃん。……嬢ちゃん、聞こえるか?」
──森の中から、聞き覚えのある声がした。
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QRax/p
2022年7月28日
立ち止まって、ふとルビーの指輪を見る。
あの輝きはもうなく、普通の宝石のように思えた。
コツ、コツ、コツ――。
足音だ。このままではすぐに追いつかれてしまう。
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vIpUiG
2022年7月28日
のんびりとした足取りで歩くシオン。
まさか、自分がゼノから逃げ切れるとは思わなかった。
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epj/qS
2022年7月28日
素早く階段を降り、玄関の扉を開き、そのまま外へ駆け出した。辺りは既に暗くなっている。だが、シオンは足を止めない。──どれくらい走っただろうか。ふと、後ろを振り返ると、そこには誰も居なかった。
「……逃げきれた……の……?」
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2knXO7
2022年7月28日
うまく行くか分からないけど、この隙に逃げよう…。
シオンは廊下をパタパタと走り出す。
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tpzO03
2022年7月28日
す、とゼノは彼女に伸ばしかけていた手を降ろすと、やがてたまらないと言ったように笑い始めた。
「ククッ、クハハハハハッ!」
狂ったような、普段の彼からは想像も出来ない哄笑。
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J1/iu1
2022年7月28日
「ルビーの指輪が…」
そうポツリと呟くシオン。それとほぼ同時に、今までの自分になかった勇気が湧いてくる。ちゃんと言わなくちゃ──。
「わたしの人生に手を出さないでよ…!ゼノ!」
普段は細い声の彼女が、凛とした声を出す。
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xcRc0V
2022年7月28日
嘘だと言って欲しかった。ゼノはいつだって笑顔で、優しくて、格好良くて、シオンはそんな彼に恋をしていて──だが、今目の前に居るゼノは全くの別人だ。
「ゼノ、離して……!お願い……!」
シオンの言葉に呼応するかのように、指輪が光り始める。
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aQaq85
2022年7月27日
「手荒な真似はシオンにしたくない、おとなしく部屋に戻ってくれるかい?」とガシッと手首を強く掴まれる。
「痛いよ…、ゼノ…っ」
シオンの声は痛みと怖さで震えてしまう。
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.ZjZwZ
2022年7月27日
「大切そうに荷物を抱えて、どこに行くつもりなんだい?」とゼノ。口元こそ笑っているが、ゾッとするほど冷たい声だった。
「……言ったはずだよ、シオン。彼らに関わってはいけないって」
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「怪我…大丈夫……?わたし、救急セット持ってきたから、手当したい…」
この人は本当につらそうだ。少しでも羽の生えた人の痛みを和らげたい。
「きゃっ……!?」
「そのまま掴まっていてくれ、嬢ちゃん!」
翼人は痛みに顔を歪めながらも、全力で走り出し──そして、飛んだ。空へ。
(きっと、わたしが攻撃すると思ってないはず。だから、不意はつけたと思う…)
彼女の行動に翼人は驚く。
「怪我が悪化しているみたいだね。そんな身体で僕と闘うつもりかい?」
自分が惚れていた彼は、どこへ行ってしまったのだろうか。今の彼は怖い。何かにとり憑かれていると言っても過言ではない。
シオンは不安げにゼノの様子を見た。
森の中から飛び出してきた翼人が、ゼノの腕を掴みながらそう言った。そのまま、シオンと自身の傷口を庇うように立ち塞がる。
「本来なら俺が関わるべきではないんだろうが……助けを求められたんだ、さすがに黙ってはいられない」
声の主はあの羽の生えた人と確信したシオンは、力を振り絞って叫ぶ。
「シオンのしようとしてる事、毎回叶えてきた。でも、これは駄目だ…!屋敷に戻ろう」
ぬっとゼノの手がシオンの腕を掴もうとする。
「嬢ちゃん。……嬢ちゃん、聞こえるか?」
──森の中から、聞き覚えのある声がした。
あの輝きはもうなく、普通の宝石のように思えた。
コツ、コツ、コツ――。
足音だ。このままではすぐに追いつかれてしまう。
まさか、自分がゼノから逃げ切れるとは思わなかった。
「……逃げきれた……の……?」
シオンは廊下をパタパタと走り出す。
「ククッ、クハハハハハッ!」
狂ったような、普段の彼からは想像も出来ない哄笑。
そうポツリと呟くシオン。それとほぼ同時に、今までの自分になかった勇気が湧いてくる。ちゃんと言わなくちゃ──。
「わたしの人生に手を出さないでよ…!ゼノ!」
普段は細い声の彼女が、凛とした声を出す。
「ゼノ、離して……!お願い……!」
シオンの言葉に呼応するかのように、指輪が光り始める。
「痛いよ…、ゼノ…っ」
シオンの声は痛みと怖さで震えてしまう。
「……言ったはずだよ、シオン。彼らに関わってはいけないって」